

たこ焼き屋“おおきや”を初めた当初から、ご近所の農家の皆さんが、「売れ残りだけど・・・」という一言を添えて、高価な有機野菜をわけて下さったことが私の活動の“キッカケ”となっています。
「頂戴したお野菜のお礼に」と、たこ焼きをサービスでお持ち帰り頂くことしか出来なかった時、農家の皆さんと農業の課題、農野菜の規格外品の処分について、ゆっくりとお話しをお聞かせ頂く機会がありました。
本当に衝撃でした。スーパーや市場で売られている高価な有機野菜が、生産された形や量によって、肥料として再利用されていればまだましですが、廃棄処分をされている事実。そして生産者の皆さんが農業を生活の基盤として構築することが難しいという現実。
農家の皆さんとは勿論、家族とも相談し「私やってみるわ!」の決意。
とにかく、いてもたってもいられなかったのです。たこ焼き屋のキッチンを改装し、まずは野菜をつかってクッキーやビスケットを焼いてみました。
お野菜を下さった農家の皆さんにご試食頂き、何度も何度も試行錯誤を繰りかえし、何とか商品としてお客様にご提供できるところまで漕ぎ着け、店舗で試験的に販売を開始。
このクッキーが評判を呼び、ご近所の皆さんは勿論、テレビや雑誌、新聞などでも大きく取り上げて頂くことができました。

クッキーの発売から、多くのメディアや商工会、小学校や幼稚園からお声をかけて頂き、さまざまなイベントやセミナーでお話しをさせて頂く機会を頂戴しております。
野菜との関係が深まるにつれ感じることですが、「日本の野菜×○○○○の可能性は無限であるということ」。日本の野菜は本当に優れています。この日本の財産でもある野菜の生産技術、そして丹精込められてつくられた野菜の美味しさを、私なりの表現で新たな商品開発をおこなうことで、日本中は勿論、世界中に伝わる新たな食の提案ができるのでは!と。
多くの人たちとのご縁もあり、関西をはじめとするいくつかの地域から、「わが町の農作物をつかって新しい商品を考えて欲しい」という声を頂くようになりました。
地域の観光資源となる“有名ブランド農作物”ではなく、地域の皆さんが普段気軽に購入されている“地元の普段使いのお野菜やお米”にフォーカスをあてたいと考えています。
集客が出来ている“有名ブランド農作物”で新たな観光資源をつくる『基盤拡大型』のではなく、“今ある普段野菜とのコラボレーション”での観光資源の創造をする『新規創造型』をひとつひとつお手伝いしていくことが、農業をされている皆さんの新たな事業モデルの構築と日本の野菜の魅力再発見の近道だと信じています。

農家の皆さんとお話しをさせて頂き、改めて感じることですが、「日本の野菜は本当にすごい!」ということ。日本の野菜が既にブランドなのです。国内の自給率を上げて・・・という新聞やテレビで見る記事ではなく、単純に農家の人達との会話だけで、その魅力に取り付かれて、日本産の食材を食べることの大切さを感じるはず。
私たち消費者は、農家の方々の想いや情熱を感じる機会が少なくなってきています。野菜は「この野菜は体にいいよ!」や「この野菜は丁寧につくっているよ」と話かけてくれないし、今食べているこの野菜の生産者である農家の方々の声を、消費者が直接聞くことはできません。
しかし、農家の皆さんは、自分達がつくるお野菜を“こんな人達に、こういう風に食べて欲しい”と想いを込めながら生産しています。
私のお仕事は、そんな農家の皆さんの想いや声を代弁することです。
時にはクッキーに、時にはお惣菜として、その想いをカタチをかえて消費者の皆さんに伝えること。
日本の農家の皆さんとともにつくる農作物の新たなカタチ。
世界中の食卓に、その想いが届きます様に。